白 山 町 の 家


06.7.30

去 年の秋。
「今から土地の仮契約をしようと思うのですが・・・」
という突然の電話から始まりました。
それから9ヶ月。
状況は全く変わり、もちろん土地も全く別の場所となり、
無事、今日地鎮祭を迎えることとなりました。

突然のように他人の人生に深く関わる建築家という職業に
あらためて責任とやりがいを感じる期間でありました。

クライアントのご家族の幸せが何倍にもなるような
住宅にしたいと思います。

06.7.31

今日は早速来週からの柱状改良工事に備え、
草刈りと測量を行ないました。
この土地を検討していた頃は
まだ冬で草もそれほどではなかったのですが
建設を始める頃には、背丈ほどの笹が敷地全体
を覆ってしまいました。
今日はとりあえず、建物の建つ位置だけの草刈り
がやっとで、後は本格的に始まる
夏休み明けにする予定です。


06.8.9

今日は予定通り柱状改良工事の日となりました。
先日の台風の影響で心配されましたが、
無事予定通りの工程となりました。
正味3日間、盆休み前の工事になります。

今回の計画は敷地全体の1/3ほどの平地に計画したので
工事もそれほど難しいところはなく、
予定通り進めば、年末には完了する予定です。


06.8.22


今日から本格的に本体の工事に入りました。
上の写真は、基礎工事を行なう前の捨コン打の様子です。
この上に墨を打って基礎を作っていきます。

下の写真は、敷地の北側の斜面の造成工事の様子です。
相当量の土の移動が必要で明後日からは、
もう一機重機が入る予定で、およそ一週間の
工事になる予定です。

今回は敷地が広くそれなりに造成工事が必要ですが、
建物の建つスペースは、平地なので工事は
それほど困難ではありません。

今回も斜面に無用なよう壁は建てずに
植栽を植えようと思っています。


06.8.24


造成工事が進んでいます。
工事自体はそれほど難しいものではありませんが
土を移動する量が尋常ではないので
予想よりも時間がかかりそうです
 


  

06.8.29

今日で土地の造成が終わりました。
造成工事はいつものことですが、
心配事が多いです。
掘ってみないとわからないことが多く、
目測を誤るととんでもなく
予算オーバーになってしまいます。
今回は、土の質は良かったですが、
ノリ部分の土の量が意外に多く、
途中の状況からは、予定外の土の搬出もやむなし
だったのですが、なんとか敷地内に納めることが
出来ました。
ノリ面にシートをかけて、造成の仕事は一段落です。
来週からはいよいよ基礎工事です。


06.9.2

今日から基礎の鉄筋工事が始まりました。
といっても月曜日には終わる予定です。
昨日の雨で一面に10cmほどの水が溜まっていたので
今日は朝からポンプを持って現場に行きましたが
どうやら水はほとんど引いていました。
鉄筋屋さんも無事に仕事が始められて
ひと安心でした。


06.9.2

今日から基礎の 鉄筋工事が始まりました。
といっても月曜日には終わる予定です。
昨日の雨で一面に10cmほどの水が溜まっていたので
今日は朝からポンプを持って現場に行きましたが
どうやら水はほとんど引いていました。
鉄筋屋さんも無事に仕事が始められて
ひと安心でした。


06.9.4

今日、基礎の鉄筋工事が終わりました。
天気も良さそうなので予定通り
明後日の水曜日にはコンクリート打が行なえそうです。
その後は天気がぐずつきそうだということなので
とても良いタイミングで打てそうです。


06.9.7

今日は基礎のコンクリート打です。
朝起きた段階で少し雨模様だったので
決断に悩みましたが、
日中は少し雨は上がるという天気予報を信じ
決行を指示しました。
結局、コン打は午後3時頃までかかったのですが
ほとんど雨は降らず、全く日の射さない曇の日となり
絶好のコンクリート打日和となりました。
明日からも数日、曇りがちということで
良い日となりました。


06.9.14

一昨日から建て方が始まりました。
最近は雨が多く、予定通りにはいきませんが
2日でここまで建ち上がりました。
今日はブレースの取り付けと本締めをしています。
今回もいたってシンプルな構造で
形態も家の基本形といえるような形なので
この骨組みを見ているだけで美しく
出来上がりが本当に楽しみです。


06.9.19

今日は屋根材になるキーストンプレートの
下塗り材の塗装工事です。
本来は先週行なう工事でしたが、
秋雨の影響で今日になってしまいました。
今回は屋根に特殊な断熱塗料を塗ります。
今塗っているのは、その下地になる錆止めを兼ねた
プライマー塗料です。
経験豊富なペンキ職人の伊藤さんも
何度か試し塗りをしながら、素材と格闘していました。
そのご連絡が入り、順調にすすみどうにか予定通り
明日中には完了する予定です。
明後日からはいよいよ屋根の取付けです。


06.9.21


今日から屋根付せ工事です。
昨日塗り終えた屋根のキーストンプレートを
ユニックで吊りながら、
一枚一枚溶接して取付けていきます。
比較的順調に取り付いていたので
明日中には大方取付けが完了しそうです。
棟包みやトップライトのパーツなどは
その後の取付けになります。

今日はその他,初体験の工事がありました。
それは下の写真の工事です。
これは何かというと高速道路などの道路際の
ノリ面などに表面を安定させるための
下草の種を吹き付ける工事です。
ノリ面の面積約200坪ほどを30分ほどで
吹き付けてしまいました。
驚いたのはその色です。
古紙を粉砕したものと草の種4、5種類を混ぜ
自然分解する水性の色素を水で溶かしたものを
圧力をかけて吹き付けるというものです。
吹き終わりを見ると写真で見る以上に
全面エメラルドグリーンのようになって
とても気持ち悪い光景です。
これも一ヶ月もすれば草の芽が芽吹き
今とはだいぶ違う光景になるはずです。


06.9.26



今日の現場は、設備と電気の配管配線工事の日となりました。
屋根も大方付せ終わり、松井さんが
棟の取付けの段取りをしています。
私がいる間ずっと写真のところにいたので
今日はあまりお話ができませんでしたが
順調に進んでいるようで
外壁の貼り終わりなどの確認をしました。

屋根の下では、矢野さんとタカワ電気のヒロ辻さんが
配管工事をしています。
この工事も今日でほぼ終わり、
明日は型枠大工さんが、土間コンクリート打設の準備にきます。

下の写真は構造が美しかったので、
思わず写真を撮ってきました。
今回は梁が少し太かったような気がしますが
寸法的なバランスは、間違いがなかったことが
確認できました。

私の設計のテーマは、
「見たことのない普通の建物(いえ)」なのですが
最近良くいわれることは、どこか見たことのあるような
懐かしい感じがするといわれます。

この家の建ち姿もどこか懐かしいものを感じます。
田舎にある合掌造りをイメージさせます。
特に意識した訳ではないのですが
私からでた自然な形なんでしょうね。


06.10.3

今日は土間コン打です。
特に問題もなく,順調に打ち終わりました。

とりあえず明日は床下地のための墨打を
スタッフの加藤くんと平山くんが行なう予定です。

そして来週からは大工さんが床組みをしていく予定です。


06.10.7


先日の土間コン打から4日が経ち今日は床下地の
レベル出しの日になりました。
昨日、スタッフ総出でプラ木レンを設置し
測量器でその高さを1ミリ単位でそろえていきます。
この上に根太を取付け床材を施工していきます。
少しサッシの取付けが遅れる模様なので
その部分を残し来週中には床も終わる予定でいます。

外では,鉄骨職人の松井さんが順調に
外壁の取付けを行なっています。
建物の輪郭がいっそうはっきりしてきました。
なんだかワクワクしてきます。
本当に単純でシンプルな形です。
私は本当にこういうシンプルなものが
好きなんだと実感します。

あまりにシンプルなので
寸法を少し間違えただけでとても
不格好になってしまいます。

寸法を決める時点ではとても慎重になるのですが
実はあまり迷うことはありません。
迷った時点でその寸法に美しさは期待できないからです。

その姿にメッセージ性を求めないので
建築家としては不安になるところなのですが
それはグッと我慢して素材とディティールに
思いを込めるようにしています。


06.10.12



今日はたくさんの職人さんが入りました。
上の写真は浴室、トイレ、洗面所周りの様子です。
奥の二人は,タカワ電気のヒロ辻さん親子。
手前右ははうすキーパーの矢野さんです。
みんな「大西の家」で
キーストンプレートは経験済みですが
慣れない仕事である上に
納まりが全く違うので悪戦苦闘の連続ですが
嫌な顔せずにきっちり納めていってくれるので
感謝!感謝!です。
最近はこれが当たり前のようになっているので
自戒するこのごろです。

中央の写真は、大工さんが床貼りをしているところです。
今回は「桃山の家」や「八龍の家」でお願いした
宇野住宅建築工房の宇野さんです。
以前紹介したかもしれませんが、私のいとこです。
今回は以前のようにそれほど難しい大工仕事はありませんが、
それでも信頼できない人にはお願いできないので
安城から来てもらいました。

下はもう数日通って頂いている
毎度の鉄骨職人の松井さんです。
相変わらずの仕事ぶりで敬服します。


06.10.21

今日突然サッシ付けの日になりました。
来週の火曜日の予定が急きょ職人さんの
予定がついたので今日やってもらうことにしました。

察しがつかず,10日ばかり工事が開いてしまったので
来週からは進めていけそうです。


06.10.25

ここは屋根のてっぺんの棟という場所です。
写真は塗装職人の伊藤さんです。
最近では、彼が私のホームページに直接
参加してくることは少なくなりましたが、
私が信頼を置く職人のひとりです。

塗装工事と左官工事ほど、その職人のもつ
経験と知識が後になって違いが分かる工事はありません。

日進月歩で塗料も日々進化し、
その性能と性質は千差万別です。
カタログやメーカーの実験データは
どれも優れたものばかりですが、
現場では、天候や塗り材の状況も多種多様でメーカーの
研究室のような一定の条件下での作業は全くありません。

したがって、その性能を100%発揮させることは
不可能に近いといえます。
それを100%に限りなく近づけるのは
職人の知識と経験によるところが非常に大きくなります。

しかし,残念ながら塗装職人も人材不足で
彼のような探究心旺盛で経験豊富な職人は
滅多にお目にかかれなくなりました。


06.10.31


ガラスが今日やっと入りました。
ペアガラスなので採寸してから
10日ほどかかりましたが、無事に完了しました。

今日は他に電気工事や設備工事も行ないました。
大工さんもあと1日で終わりそうな勢いです。
一時現場に10人ほどが入って仕事をしていました。

屋根では松井さんが屋根工事の
最後の仕上げを行なっています。
碧い屋根を背景にとてもきれいだったので
一枚パシャッ!!


06.11.7



今日は樋口くんが玄関建具の取付けに来ました。
今回は予算の都合で樋口くんの仕事は玄関ドアのみです。

室内のドアに関しては、かつて建具職人の経験のある
施主のご主人が行なうことになっています。

中の写真は松井さんです。
約一ヶ月あまりの仕事も今日でやっとひと一段落。
本当にお疲れさまでした。
中外全て鉄骨仕上げなので全く松井さん頼りの現場でしたが
毎回のことですが、期待以上の仕事で本当に感謝!感謝!です。
鉄は木材などと比較して、施工性の問題で
精度に限界がありますが、彼の仕事はその限界を
超えている感があります。
室内に入ると仕事の丁寧さぶりがはっきりと伝わってきます。

屋根では薪ストーブの煙突の設置をしています。
室内とも予定通りに納まり、
しっかりと図面を描いた甲斐がありました。
あとは本体の薪ストーブを搬入設置するだけなのですが、
その本体の重量が100kg以上あるのでひと仕事あります。


06.11.24

塗装工事も順調に進み、
現在は内部の仕上げにかかっています。

一昨日やっと足場がはずれました。
早速昨日からは外回りの整地にかかりました。
スタッフと庭師の桜井くんとでほぼ2日で終わりました。

来週中にはは設備と電気工事も完了する予定です。


06.12.06

今日明日と矢野さんが外部周りの排水工事をします。
重機で周囲を掘削し,配管の埋設と
一部雨水排水の浸透桝の設置を行ないます。

工事はほぼ完了し、後はキッチンの設置を待って
一気に内部の電気と設備工事を仕上げる予定でいます。

今回のキッチンは,今までのものとは違い
シンク以外はオールスチール製(by杉さん)です。
また新しいキッチンが出来そうです。


06.12.20


今日は久しぶりの現場です。
杉さんにお願いしていたキッチンがやっと出来上がり
搬入の日となりました。
その他の仕事もこの日に合わせたので
今日は久々で現場が騒がしいです。

午前中はレンジフードの取付をみんなでやりましたが
思ったようにまっすぐに吊れずに部品をそろえて再挑戦
です。

今回は始めてキッチンをオールスチールで作りました。
下の写真は骨組みをみんなで搬入したところです。
これにスチールのカウンターや面材を取付けます。
この存在感は写真では到底伝えることが出来ません。

こういう写真では伝えることが出来ないものづくりが
私が常に求めていることだと実感しました。


06.12.25

久々の桜井くんの登場となりました。
今日明日で植栽と周囲の砂利敷です。
毎回思うことですが,植栽を施すと
グッと完成度が上がります。

この写真は桜井くんがシンボルツリーになる木を
設置しているところです。


07.1.20

久々の更新となりましたが、おかげさまで無事完成
しました。
今日は恒例のオープンハウスの日となりました。
今回も既存の敷地が個性的でしたので
始めの頃はドキドキしたこともありましたが、
建物の工事にかかってからは,比較的順調に
工事が進みどうにかお約束通り
クライアントに引渡しできることになりました。
これもクライアントを始め
この工事に関わった人すべての多大なるご協力に
よって
出来たことだと思っています。
この場を借りて、お礼申し上げたいと思います。
ありがとうございました。

これでこのページは終了します。